九州電力の「電化でナイト・セレクト」は、ライフスタイルに合わせて夜間時間帯を選べる、オール電化住宅向けの便利なプランです。
しかし、「オール電化にすると本当に電気代が安くなるのか」「2026年の補助金はいつまで続くのか」といった疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、オール電化はガス併用よりも光熱費を抑えられる可能性が高いものの、プラン選びや時間帯の活用が重要です。
本記事では、九州電力のプラン詳細や料金シミュレーション、新電力への切り替えリスクについて解説します。
正しい知識を身につけることで、最適な電力会社の選び方や具体的な節約術がわかります。
自身のライフスタイルに合ったプランを見つけるために、ぜひ参考にしてください。
九州電力のオール電化プラン「電化でナイト・セレクト」の料金と仕組み

九州電力の「電化でナイト・セレクト」は、オール電化住宅に住む家庭に向けた主力プランです。
ライフスタイルに合わせて料金設定を選べる柔軟性が特徴です。
ここでは、プランの詳細や仕組みについて具体的に解説します。
夜間時間を3パターンから選べる電化でナイト・セレクトの特徴
電化でナイト・セレクトとは、夜間の割安な時間帯を家庭のライフスタイルに合わせて選択できるプランのことです。具体的には、次の3つのパターンから夜間時間を設定できます。
【選べる夜間時間帯】
- 21時〜翌7時
- 22時〜翌8時
- 23時〜翌9時
夕食後の家事が多い家庭は21時開始、朝の家事が多い家庭は翌9時終了のパターンを選ぶなど、電気を使う時間帯に合わせて調整可能です。
また、平日と休日で昼間の料金単価が異なる点も特徴です。
平日の昼間は割高に設定されていますが、休日の昼間は平日よりも安く利用できます。
【単価表あり】昼間と夜間・季節による料金変動
このプランの最大の特徴は、夜間時間の料金単価が1kWhあたり14.59円(税込)と非常に安く設定されていることです。
一方で、昼間の料金は季節によって変動するため注意が必要です。
季節は「春・秋(3月1日〜6月30日、10月1日〜11月30日)」と、それ以外の「夏・冬」に区分されます。
とくに夏・冬の平日昼間は電力需要が高まるため、単価が高めに設定されています。
次の表は、電力量料金単価と基本料金の目安です。
【基本料金(契約電力10kW以下の場合)】
| 区分 | 単位 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 基本料金 | 1契約 | 1,888.80円 |
※実量制契約の場合。契約電力が上がると料金も変わります。
【電化でナイト・セレクト 電力量料金単価表(税込)】
| 区分 | 単位 | 単価 |
|---|---|---|
| 夜間 | 1kWh | 14.59円 |
| 休日昼間(夏冬) | 1kWh | 22.01円 |
| 休日昼間(春秋) | 1kWh | 18.61円 |
| 平日昼間(夏冬) | 1kWh | 27.63円 |
| 平日昼間(春秋) | 1kWh | 24.74円 |
上記単価に加え、燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が加算されます。
なお、電化でナイト・セレクトには燃料費調整額の上限設定がありません。
燃料価格が高騰した際には、上限がある従量電灯プランと比較して負担が増えるリスクがあることも理解しておく必要があります。
太陽光・EV利用者向けのおひさま昼トクプランとは
九州電力には、太陽光発電設備や蓄電池、電気自動車(EV)などを所有する家庭に向けた「おひさま昼トクプラン」という選択肢もあります。
このプランは、通常とは反対に昼間の単価が割安になるのが特徴です。
具体的には、10時から16時の「おひさまタイム」の単価が、春・秋には12.37円(税込)となり、夜間よりも安くなります。
太陽光発電の自家消費を促進したり、昼間にEVを充電したりすることでメリットが出やすい仕組みです。
自身の設備状況や電気の使い方に合わせて、最適なプランを選ぶことが重要です。
オール電化の電気代シミュレーションと平均額の目安【世帯人数別】

実際にオール電化住宅で暮らす場合、電気代がどれくらいになるのかは大きな関心事です。
世帯人数やライフスタイルによって金額は変動します。
ここでは、具体的なシミュレーション例や、政府の支援策を含めた実質負担について解説します。
公式モデルケースの電気代とガス併用との比較
九州電力が公表している試算によると、4人家族でオール電化(電化でナイト・セレクト)を利用した場合の月額電気料金の目安は23,664円です。
これを電気とガスを併用する場合と比較してみます。ガス併用の場合、電気代とガス代を合わせた光熱費は月額約3万円を超えると試算されています。
この試算に基づくと、オール電化に切り替えることで年間約7.9万円の光熱費削減が可能となります。
ただし、この金額は特定の条件下での試算であり、実際の使用量や燃料費調整額の変動によって結果は異なります。
あくまで目安として参考にしつつ、自身の状況に当てはめて考えることが大切です。
一人暮らしや2人世帯のオール電化電気代の現実
一人暮らしや2人世帯などの少人数世帯では、使用電力量がファミリー世帯ほど多くなりません。
そのため、電気代全体に占める基本料金の割合が高くなる傾向があります。
ざっくりとした目安としては、季節にもよりますが、一人暮らしのオール電化で月額約10,000円〜15,000円程度となることが多いです。
とくに賃貸物件などで、省エネ性能の高いエコキュートではなく、従来の電気温水器が設置されている場合は注意が必要です。
電気温水器は消費電力が大きいため、想定よりも電気代が高額になるケースがあります。
少人数世帯であっても、機器の性能や夜間電力の活用度合いによって、メリットの出方は変わります。
2026年までの政府補助金(値引き)を考慮した実質負担額
電気代の負担を軽減するため、政府による支援事業が実施されています。
2026年1月使用分から3月使用分にかけて、「電気・ガス料金支援」として電気料金の値引きがおこなわれます。
【2026年の値引き単価】
- 1月・2月使用分:1kWhあたり4.5円
- 3月使用分:1kWhあたり1.5円
たとえば、月に400kWhを使用する家庭の場合、1月分では1,800円の値引きが適用される計算です。
この期間中は請求額が抑えられますが、支援終了後は元の水準に戻るため、長期的な視点での節約対策は欠かせません。
【比較】オール電化で新電力へ切り替える際のリスクと選び方

電力自由化により多くの電力会社を選べるようになりましたが、オール電化住宅の場合は慎重な判断が求められます。
安易な切り替えがかえって電気代を高くしてしまうこともあるからです。
ここでは、新電力への切り替えリスクと、失敗しない選び方について解説します。
なぜ新電力にすると高くなると言われるのか?夜間割引の罠
多くの新電力が提供しているプランは、昼夜を問わず単価が一律の「従量電灯」タイプが主流です。
オール電化住宅は、夜間に安くなる料金設定を前提にお湯を沸かすため、夜間割引のないプランに切り替えると給湯コストが大幅に上がってしまいます。
また、一部の新電力では市場価格に連動して料金が決まるプランもあり、燃料価格が高騰した際のリスクが高まる点にも注意が必要です。
切り替えを検討する際は、現在適用されている「夜間単価14.59円」よりも安い単価設定があるかどうかが重要な判断基準となります。
九州電力独自のメリット:九電スマートリースと安心感
価格以外の面でも、大手電力会社である九州電力には独自のメリットがあります。
その一つが「九電スマートリース」です。これは、エコキュートやIHクッキングヒーターなどの機器を、初期費用無料で導入できるサービスです。
月々の定額料金で利用でき、契約期間中の故障修理などの保証も含まれています。
工事品質への安心感もあり、万が一のトラブル時にも充実したサポートを受けられる点は、大手ならではの強みといえます。
また、九州電力独自の割引サービスやプランも魅力です。
たとえば、75歳以上の方が住む世帯で、九電グループの対象サービスを利用すると電気料金が割引になる制度や、環境に配慮した電気を選べる「+eco」などがあります。
これらの独自サービスを活用できる点も、大手電力会社を選ぶ理由の一つとなります。
失敗しないオール電化対応新電力の選び方
オール電化住宅で新電力への切り替えを成功させるためには、次の基準で会社を選ぶことが重要です。
【新電力選びの3つの基準】
- オール電化専用のプランがあること
- 夜間の料金単価が九州電力と同等かそれ以下であること
- 解約時の違約金などがないこと
これらの条件を満たしていれば、リスクを抑えつつ電気代を削減できる可能性があります。
とくに、九州エリアには大手と同等のプラン内容で、さらに単価を安く設定しているサービスも存在します。次で具体的に紹介します。
「九州お得電力」なら九州電力より安くなる可能性大
オール電化のメリットを維持したまま、さらに電気代を節約したい方には「九州お得電力」という選択肢があります。
九州電力のプラン内容を踏襲しつつ、単価設定でお得になるよう設計されています。
ここでは、その特徴やメリットについて詳しく解説します。
【九州お得電力】オール電化対応プランの特徴と料金メリット
「九州お得電力」は、九州電力の「電化でナイト・セレクト」に相当するプランを提供しています。
最大の特徴は、基本料金や電力量料金が大手電力会社よりも割安に設定されている点です。
オール電化住宅にとって重要な夜間の料金単価も考慮されており、生活リズムや家電の使い方を大きく変えることなく、電気代を削減できる可能性があります。
大手電力会社のプラン内容と同等の安心感を持ちながら、料金メリットを享受できるのが魅力です。
信頼できる運営会社と手軽な切り替え手続き
「九州お得電力」を運営しているのは、創業40年の実績を持つ株式会社Qvouです。
太陽光発電投資事業なども手がけており、安定した経営基盤を持っています。
申し込み手続きはWeb上で完結し、スマートメーターが設置されていれば立ち会い工事なども不要です。
また、解約時の違約金はなく、事務手数料(3,300円・税込)のみで解約できるため、試しに切り替えてみて合わなければ戻すといったことも比較的容易です。
現在の検針票でできる簡単な料金目安の確認
切り替えによって実際にどれくらい安くなるかを知るためには、現在手元にある検針票やWeb明細を確認することが第一歩です。
確認すべき項目は、「ご契約種別(電化でナイト・セレクトなど)」と「ご使用量(昼間・夜間それぞれのkWh数)」です。
これらの情報を基に、公式サイトなどで料金比較をおこなうことで、具体的な節約額の目安がつかめます。
まずは一度、現状の把握からはじめてみることをおすすめします。
すぐにできるオール電化の電気代節約術とエコキュート活用法

電力会社の切り替えだけでなく、日々の機器の使い方を見直すことでも電気代は節約できます。
とくに消費電力の大きいエコキュートの使い方は重要です。
ここでは、すぐに実践できる具体的な節約術を紹介します。
エコキュートの昼間の沸き上げ停止と季節設定
エコキュートは夜間の安い電気でお湯を沸かす仕組みですが、設定によっては昼間に「沸き増し」をおこなってしまうことがあります。
昼間の高い電気を使わないよう、リモコンの時刻設定が正しいか確認し、必要に応じて昼間の沸き上げを停止する設定にすることが重要です。
また、お湯の使用量は季節によって異なります。
夏場などお湯をあまり使わない時期は、沸き上げ湯量を少なめに設定することで、無駄な電力消費を抑えられます。
高い時間帯(平日昼間・夕方)を避けるピークシフトの実践
「電化でナイト・セレクト」を利用している場合、平日昼間の電気代は夜間の約2倍近くになることがあります。
そのため、電気を使う家事を高い時間帯から安い時間帯へ移す「ピークシフト」が節約に直結します。
具体的には、食洗機や洗濯乾燥機をタイマー予約して夜間や早朝に稼働させるなどの方法があります。
また、休日の昼間は平日昼間よりも単価が安く設定されているため(18.61円/kWh)、休日にまとめて家事をおこなうのも効果的なテクニックです。
古い給湯機の買い替えと補助金活用
10年以上前の古いエコキュートや電気温水器を使用している場合、最新機種に買い替えるだけで大幅な省エネ効果が期待できます。
最新の機器は保温性能や沸き上げ効率が向上しているためです。
買い替えの際には、国が実施している「給湯省エネ事業」などの補助金制度を活用できる場合があります。
初期費用を抑えつつ、ランニングコストも下げられるため、機器の更新時期が近い方は情報をチェックしておくとよいでしょう。
九州電力のオール電化に関するよくある質問

最後に、九州電力のオール電化プランに関する申し込みや手続きなど、よくある疑問について解説します。
現在のプランから電化でナイト・セレクトへの変更方法は?
現在九州電力を利用中で、プランを「電化でナイト・セレクト」に変更したい場合は、会員サイト「My九電」または電話での手続きが可能です。
なお、プラン変更に伴って、従来のアナログメーターからスマートメーターへの取り替え工事が必要になる場合があります。
工事自体は原則無料でおこなわれます。
引っ越しの際の新規契約や解約の手順は?
引っ越し先で新たに九州電力のオール電化プランを利用したい場合は、入居日の1週間前を目安に申し込みをおこなうとスムーズです。
Webまたは電話で手続きができます。
オール電化住宅の場合、電気温水器やエコキュートが使える状態になるまで時間がかかることがあるため、入居後すぐにお湯を使いたい場合は通電のタイミングなどを事前に確認することが大切です。
九電スマートリースとはどのようなサービスですか?
「九電スマートリース」とは、IHクッキングヒーターやエコキュートなどの電化機器を、初期費用無料で設置できるサービスです。
機器の代金と設置工事費を含めた金額を、月々のリース料として支払う定額制の仕組みです。
契約期間中は無料修理保証が付帯しているため、急な故障による出費の心配がありません。
まとまった初期費用を用意するのが難しい場合などに適したサービスといえます。
まとめ

本記事では、九州電力のオール電化プラン「電化でナイト・セレクト」の仕組みや料金単価、そして電気代を節約するためのポイントについて解説しました。
オール電化住宅では、夜間の割安な電力を活用することが節約の鍵となります。
九州電力のプランはライフスタイルに合わせて夜間時間帯を選べる柔軟性が魅力ですが、より電気代を削減したい場合は、オール電化に対応した新電力への切り替えも有効な選択肢です。
ただし、夜間割引のないプランを選ぶとかえって割高になるリスクがあるため、慎重な比較検討が必要です。
- 九州電力のプランは夜間時間帯を3パターンから選択可能
- オール電化対応の新電力なら基本料金や単価がさらに安くなる可能性がある
- エコキュートの設定見直しやピークシフトも節約に効果的
電力会社の切り替えや機器の見直しについては、当サイトの情報を参考に、最適な判断をしてください。
まずは家庭の電気代がどれだけ安くなるか、公式サイトでシミュレーションをチェックしましょう。





