電気代が倍になった原因は?先月の2倍・請求がおかしいと感じたときの対処法

電気代の請求額が先月の2倍近くになり、驚いて原因を探している方もいるのではないでしょうか。

結論として、電気代倍増の主な原因は「季節要因」「調整額の値上げ」「市場連動型プランのリスク」の3点に集約され、稀に漏電などのトラブルも考えられます。

この記事では、電気代が高騰する5つの原因と簡単な節電方法、そして根本的な解決策となる電力会社の選び方を詳しく解説します。

今の料金が適正かを判断し、より安く安定した電力会社を選べるようになりたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

電気代が先月の2倍になったときにまず確認すべき2つのこと

電気代が急に2倍になると、焦ってしまう方も多いでしょう。

しかし、やみくもに節電を始める前に、まずは請求内容を正確に把握することが大切です。

主に次の2つのポイントをチェックすると、原因の見当がつきやすくなります。

  1. 請求書やマイページで電気の使用量(kWh)を見る
  2. 「使用量」と「単価」のどちらが増えたかで対策を決める

それぞれを詳しく解説します。

1.請求書やマイページで電気の使用量(kWh)を見る

電気代が上がった原因を調べるとき、最初に確認したいのが「使用量(kWh)」です。

請求書や電力会社のマイページにアクセスすると、当月と前月の使用量を数字で比較できます。

スマートフォンのアプリから確認できる電力会社も多いため、まずは手元の請求書かアプリを開いてみてください。

使用量が大幅に増えていれば、エアコンの使いすぎや在宅時間の増加など、生活面に原因がある可能性が高いです。

反対に、使用量がほとんど変わらないのに請求額が増えている場合は、電気の単価や燃料費調整額などが上がっていると考えられます。

2.「使用量」と「単価」のどちらが増えたかで対策を決める

使用量と単価のどちらが増えているかを把握できたら、次はそれぞれにあった対策を取ることが大切です。

使用量が増えている場合は、エアコンの設定温度の見直しや待機電力のカットなど、日々の使い方を改善することで請求額を抑えられる可能性があります。

一方、使用量が変わらないのに請求額が増えている場合は、燃料費調整額の値上がりや契約プランの単価変動が原因といえます。

値上がりや単価変動は節電のみでは根本的な解決にはなりにくいため、電力会社や契約プランの見直しが効果的です。

まずはどちらが原因かを正確に把握したうえで、対策を選ぶようにしましょう。

自身の電気代は本当に高い?世帯人数や季節別の平均額と比較

電気代が上がったと感じても、請求額が本当に「高すぎる」のかどうかは、平均額と比較してみなければわかりません。

世帯人数や季節によって電気代の目安は大きく異なり、オール電化かどうかでも傾向が変わります

まずは自身の状況に近い平均額と照らしあわせて、現状を正確に把握しましょう。

  • 【世帯人数別】1人暮らし〜4人以上家族の電気代平均額
  • 【季節別】1月(冬)や8月(夏)に電気代が倍になりやすい理由
  • 【オール電化】電気代の傾向と平均額との違い

それぞれの項目を詳しく解説します。

【世帯人数別】1人暮らし〜6人以上家族の電気代平均額

総務省統計局の家計調査をもとにした、世帯人数別の電気代平均額は次のとおりです。

世帯人数電気代平均額(月額)
1人暮らし7,337円
2人暮らし12,144円
3人暮らし13,915円
4人暮らし13,928円
5人暮らし15,665円
6人以上17,322円

上記のとおり、人数が増えるにつれて電気代も高くなる傾向があります。

ただし、3人暮らしと4人暮らしの差がわずかであるように、世帯人数のみならず生活スタイルや家電の使い方によっても金額は変わります

自身の世帯の電気代が上記の平均額を大きく上回っている場合は、使用量や単価の面で何らかの原因がある可能性があります。

参照元:家計調査 家計収支編 単身世帯 – e-Stat
参照元:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 – e-Stat

【季節別】1月(冬)や8月(夏)に電気代が倍になりやすい理由

電気代は、季節によっても大きく変動します。

例として、2025年の季節別平均額は次のとおりです。

期間1人暮らし世帯2人以上の世帯
2025年1〜3月期(冬)9,295円16,005円
2025年4〜6月期(春)6,743円12,578円
2025年7〜9月期(夏)6,822円12,442円
2025年10〜12月期(秋)6,704円11,849円

どちらの世帯でも、冬場の1〜3月期に電気代が大きく跳ね上がっていることがわかります。

気温が低い時期は、エアコンや電気ヒーターなどの暖房器具をフル稼働させる機会が増えるため、消費電力が大幅に増加しやすいです。

夏の7〜9月期も、春や秋と比べてやや高い傾向にあり、冷房器具の使用が影響していると考えられます。

参照元:家計調査 家計収支編 単身世帯 – e-Stat
参照元:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 – e-Stat

【オール電化】電気代の傾向と平均額との違い

オール電化住宅は、調理や給湯、冷暖房などの家庭内のエネルギーをすべて電気でまかなうため、一般家庭と比べて消費電力量が多くなる傾向があります。

そのため、ここまで紹介した平均額よりも高くなるケースがほとんどです。

とくに寒冷地では、冬の電気代が月額10万円を超えることもあるといわれており、平均的な家庭の月間消費電力量が約400kWhであるのに対し、高額な世帯では3,000〜5,000kWh程度に達することもあるとされています。

ただし、同じオール電化でも使用機器によって電気代は大きく変わります。

とくに、古い電気温水器や蓄熱暖房機を使い続けている場合、消費電力量が増えやすい点に注意が必要です。

省エネ性能の高いエコキュートや最新のエアコンなどへの切り替えで、電気使用量を抑えられる可能性があります。

参照元:ひと月の電気代が10万円超え!?オール電化住宅の電気代を考える – 資源エネルギー庁

電気代が先月の2倍になる5つの理由

電気代が急に倍増する原因は、主に季節要因や料金調整額の高騰、契約プランの特性などに分類されます。

まずは、自身の状況がどれに当てはまるかを確認し、原因を特定することが解決への第一歩です。

主な原因一覧

  1. エアコンなどの冷暖房器具を多く使っている
  2. 燃料費調整額や再エネ賦課金による値上げの影響を受けている
  3. 市場連動型プランで市場価格高騰の影響を受けている
  4. 在宅時間の増加や検針日数のズレがある
  5. 古い家電を使い続けている

それぞれの原因を詳しく解説します。

1.エアコンなどの冷暖房器具を多く使っている

電気代が急に上がる原因として、最も多いのがエアコンをはじめとする冷暖房器具の使用増加です。

エアコンは家電の中でも消費電力が大きく、使用時間や設定温度によって電気代に大きな差が出ます。

夏場に冷房をフル稼働させたり、冬場に暖房を長時間つけっぱなしにしたりすると、前月と比べて電気使用量が倍近くになることも珍しくありません

また、エアコン以外に電気ストーブや電気カーペットなどを同時に使う機会が増えると、消費電力はさらに大きくなります。

「先月と生活スタイルは変わっていない」と感じる場合でも、気温の変化にともなって無意識に使用時間が増えているケースも多いです。

このような冷暖房器具の使いすぎは、季節要因による電気代上昇の代表例といえます。

2.燃料費調整額や再エネ賦課金による値上げの影響を受けている

電気の使用量が変わっていなくても、電気料金単価そのものの値上がりが原因のケースも少なくありません。

電気料金には「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」という調整項目が含まれており、これらは世界情勢によって変動します

とくに再エネ賦課金は、2025年度の3.98円/kWhから2026年度(2026年5月〜2027年4月検針分)には4.18円/kWhへと値上がりしました。

燃料費調整額も上昇した場合、月々の支払いに数百円から数千円の影響を与えると考えられます。

参照元:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します – 経済産業省
参照元:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します – 経済産業省

3.市場連動型プランで市場価格高騰の影響を受けている

契約しているプランが「市場連動型」である場合、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格が高騰すると、その影響をダイレクトに受けて電気代が数倍になるリスクがあります

市場連動型は、市場価格が安い時は大手電力会社より割安になるメリットがありますが、夏や冬の需給逼迫時には単価が跳ね上がります。

とくに「基本料金0円」を謳うプランの中には、市場連動型を採用しているものが多い傾向です。

自身の契約プランが市場連動型かどうか、契約書やマイページで確認してみることをおすすめします。

4.在宅時間の増加や検針日数のズレがある

検針期間の日数が通常より長い場合や、年末年始などで在宅時間が増えたことも、請求額増加の要因となります。

電力会社の検針は必ずしも30日周期ではなく、祝日や年末年始の影響で期間が35日程度に伸びることがあります

また、家族が冬休みで一日中家にいたり、テレワークで照明やパソコンの使用時間が増えたりすることで、無意識のうちに使用量が積み上がっていることも少なくありません。

電気代が高くなったと感じたら、まずは検針票の「使用期間」の日数を確認してみてください。

5.古い家電を使い続けている

古い家電をそのまま使い続けることも、電気代が上がる原因の一つです。

家電の省エネ性能は10年前と比べると大きく向上しており、古い機種と最新機種では同じ使い方をしても消費電力に差が生まれます。

とくにエアコンや冷蔵庫は使用頻度が高い分、性能の差が電気代に直結しやすい家電です。

製造から10年以上が経過した家電は、経年劣化によって本来の性能を発揮できなくなっていることもあります。

「壊れていないから使い続けている」という場合でも、消費電力が少しずつ増加しているケースも少なくありません。

買い替えの初期費用はかかるものの、長期的に見ると電気代の節約につながる可能性があります。

参照元:機器の買換で省エネ節約 – 資源エネルギー庁

消費電力がとくに多い家電の一例

日常生活で使用する家電の中で、とくに消費電力が多くなりやすいとされているものが、主に次の3つです。

  1. 夏や冬にフル稼働させる「エアコン」
  2. 24時間年中無休で稼働し続ける「冷蔵庫」
  3. 数が多いほど負担が増える「照明器具」

ここからは、それぞれの特徴を解説します。

1.夏や冬にフル稼働させる「エアコン」

家庭内で消費電力がとくに大きい家電の一つがエアコンです。

冷房と暖房ともに稼働時の消費電力が高い傾向にあり、設定温度と外気温の差が大きいほど電力消費も増えることがあります

真夏や真冬に長時間つけっぱなしにしていると、電気代が大きく跳ね上がることもある点に注意が必要です。

また、フィルターが汚れたまま使い続けると効率が下がり、同じ室温を保つためにより多くの電力を消費してしまいます。

定期的なフィルター掃除のみでも、消費電力を抑える効果が期待できます。

参照元:無理のない省エネ節約​ – 資源エネルギー庁

2.24時間年中無休で稼働し続ける「冷蔵庫」

冷蔵庫は、電源を切ることなく365日稼働し続ける家電です。

1回あたりの消費電力は特別大きくはないものの、24時間稼働しているため年間を通じた消費電力量は無視できません。

とくに古い機種は省エネ性能が低く、最新の冷蔵庫と比べると年間の電気代に大きな差が出ることもあります

経済産業省は、10年前の冷蔵庫と比べて新しい冷蔵庫は約21〜30%の省エネ効果が期待できると公表しています。

また、食材を詰め込みすぎると庫内の冷気が循環しにくくなり、設定温度を保つために余分な電力が必要になる点にも注意しましょう。

反対に、中身が少なすぎる状態も冷気が安定しにくくなるため、適度な量を保つことが大切です。

参照元:機器の買換で省エネ節約 – 資源エネルギー庁

3.数が多いほど負担が増える「照明器具」

照明器具は1台あたりの消費電力こそ小さいものの、家中の部屋数にあわせて設置されているため、合計すると無視できない電力量になります。

とくに、白熱電球や古い蛍光灯をそのまま使い続けている場合、LED照明と比べて消費電力が大幅に高くなる点に注意が必要です。

経済産業省によると、電球形のLEDランプは白熱電球と比べて約86%の省エネが期待できるとされています。

「照明くらいでは電気代は大きく変わらない」と思われがちですが、使用時間が長い部屋の照明をLEDに切り替えるのみでも、積み重なれば電気代の削減につながる可能性があります。

まだ白熱電球や蛍光灯を使っている照明器具があれば、順次LED化を検討してみてください。

参照元:機器の買換で省エネ節約 – 資源エネルギー庁

【請求がおかしい】漏電や盗電・メーター故障を疑ったときの調べ方

電気代の異常な高騰を感じたら、電力会社に問い合わせる前に、まずは自身でできる範囲で設備や家電のチェックをおこなうことが有効です。

具体的には、スマートメーターのデータ活用や漏電のチェックなどにより、原因を絞り込むことができます。

  • ブレーカーを使って漏電しているかを確認する
  • スマートメーターのデータから時間別の使用量を分析する
  • 請求の誤りや盗電が疑わしい場合の相談窓口

それぞれの詳細を解説します。

ブレーカーを使って漏電しているかを確認する

漏電しているかどうかは、自宅の分電盤(ブレーカー)を使って確認できます。

分電盤には「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー(配線用遮断器)」の3種類があり、漏電が起きると漏電ブレーカーが感知して自動的に電気が切れる仕組みです。

漏電が疑われる場合、まず漏電ブレーカーが落ちていないかを確認してみてください。

漏電ブレーカーが落ちている場合、家の中の配線や電気製品のどこかで漏電が起きている可能性があります

自分での確認に不安を感じる場合や、ブレーカーを戻しても繰り返し落ちる場合は、無理に操作せず電力会社や電気工事店などへ相談するとよいでしょう。

スマートメーターのデータから時間別の使用量を分析する

多くの電力会社では、Web上のマイページで時間別に電気使用量を確認できるサービスを提供しています。

このデータを活用し、誰も家にいない時間帯や就寝中の深夜帯に、不自然に高い使用量が記録されていないかを確認しましょう。

もし不在時に高い数値が出ていれば、待機電力の大きい家電があるか、あるいは漏電の可能性が疑われます

経済産業省によると、スマートメーターの普及はほぼ完了しているため、多くの家庭ですぐに実践できる確認方法です。

参照元:スマートメーターのオプトアウトについて – 資源エネルギー庁

請求の誤りや盗電が疑わしい場合の相談窓口は?

請求内容に納得できない場合や盗電が疑われる場合は、まず契約中の電力会社のカスタマーセンターへ問い合わせてみてください。

請求の計算根拠を確認してもらえるほか、メーターの点検を依頼できる場合もあります。

電力会社への相談で解決しない場合は、第三者機関への相談も選択肢の一つです。

経済産業省の「電力・ガス取引監視等委員会」では、消費者が電力契約に関するトラブルや事業者の法令違反についての相談・情報提供を受け付けており、電話(03-3501-5725)での問い合わせも可能です。

また、契約内容や料金に関するトラブルは、消費者ホットライン(局番なしの188)でも相談できます。

参照元:相談窓口(情報提供窓口) – 電力・ガス取引監視等委員会

今すぐ請求額を抑えたい!自宅で簡単にできる節電方法

とくにトラブルや問題が発生していない場合、自身でできる範囲の節電方法をおこなうと、電気代の節約につなげられる可能性があります

自宅で簡単にできる節電方法は、主に次の3つです。

  1. エアコンの風量設定や設定温度を見直す
  2. 冷蔵庫の詰め込みすぎを防いで設定強度を調節する
  3. 使っていない家電のプラグを抜いて待機電力を減らす

それぞれの節電方法を詳しく解説します。

1.エアコンの風量設定や設定温度を見直す

エアコンの節電で最も効果が出やすいのが、設定温度の見直しです。

一般財団法人省エネルギーセンターの調査によると、エアコンの設定温度を1℃緩和した場合、暖房時で約10%、冷房時では約13%の電力消費量を削減できるとされています。

また環境省では、室温の目安として冷房時は28℃、暖房時は20℃を推奨しています。

ほかにも、風量を「弱」に設定すると設定温度に達するまでの時間が長くなり、結果的に余分な電力を使うことになるため、基本的には「自動」に設定するのがおすすめです。

加えて、フィルターのゴミやホコリを取り除くと省エネ効果が得られるともいわれており、定期的な掃除も節電につながります。

参照元:家庭のエネルギー事情を知る – 環境省

2.冷蔵庫の詰め込みすぎを防いで設定強度を調節する

冷蔵庫は24時間稼働し続けるため、使い方を少し見直すだけで節電につながりやすい家電です。

食材を詰め込みすぎると庫内の冷気が循環しにくくなり、設定温度を保つために余分な電力が必要になります。

反対に、中身が少なすぎる状態も冷気が安定しにくいため、全体の6〜7割程度を目安に収納するのが理想的です。

また、冷蔵庫の設定強度は季節によって見直すのがおすすめです。

冬場は室温が下がる分、設定を「弱」や「中」に下げても十分冷える場合があります。

熱いものをそのまま入れたり、扉の開閉を頻繁におこなったりすると消費電力が増えるため、こうした日々の小さな習慣の積み重ねが電気代の節約につながります。

3.使っていない家電のプラグを抜いて待機電力を減らす

家電はスイッチを切っていても、コンセントにプラグを差したままの状態では「待機電力」が消費され続けます。

テレビやレコーダー、電子レンジなど、使用頻度がほかと比べて低い家電をそのままにしておくと、気づかないうちに電気代を押し上げている可能性があります。

待機電力を減らすには、使わない家電のプラグをこまめに抜くのが効果的です。

ただし、毎回抜き差しするのが手間に感じる場合は、スイッチ付きの電源タップを活用すると手軽に管理できます。

冷蔵庫やインターネットのルーターなど、常時稼働が必要な家電はそのままにしておき、テレビや充電器など使用頻度の低いものから対応していくのがよいでしょう。

【値上げの正体】使用量が変わらなくても請求額が増える仕組み

電気代が上がる背景には、使用量の増加のみならず、電力会社の料金システムや政府の支援策といった構造的な要因が大きく関わっています

ここでは、なぜ「使っていないのに高い」という現象が起きるのか、その仕組みを解説します。

大手電力会社でも燃料費調整額の上限がないプランがある

大手電力会社と契約しているからといって、必ずしも料金が高騰しないとは限りません。

とくに「自由料金プラン」と呼ばれる新しいプランでは、燃料費調整額の上限が撤廃されているケースが多くあります。

従来からの「規制料金プラン(従量電灯など)」には、燃料費調整額に上限が設けられています。

しかし、自由料金プランには上限がないため、燃料価格が高騰した際には調整額が青天井で加算され、結果として電気代が倍になるケースもある点に注意が必要です。

自身の契約が規制料金か、自由料金かを確認することが重要です。

政府の補助金(激変緩和措置)の適用状況を確認する

請求額の変動には、政府による「電気・ガス料金支援(酷暑乗り切り緊急支援など)」の適用有無も影響しています

たとえば、2026年7月使用分から9月使用分にかけては、低圧契約で1kWhあたり最大4.5円の値引き支援が実施されますが、支援がない期間と比較すると、実質的な請求額には大きな差が生まれます。

補助金が終了したタイミングや縮小された月は、実質的な値上げと感じやすいため、支援の実施期間を把握しておくことが大切です。

参照元:電気・ガス料金支援 – 資源エネルギー庁

【根本解決】節電よりも電力会社の切り替えが効果的な理由

「倍になった」電気代を元の水準に戻すためには、こまめな節電のみでは限界があり、電力会社やプランそのものを見直す「構造改革」がとくにおすすめです。

料金単価自体を下げることで、無理な我慢をせずに電気代を削減できます。

  • 節電のみでは燃料費調整額の高騰には勝てない
  • 根本的な解決には電力会社の切り替えが最も効果的
  • 自分の生活スタイルにあった新電力を選ぶメリット

それぞれの詳細を解説します。

節電のみでは燃料費調整額の高騰には勝てない

照明をこまめに消したり、エアコンの設定温度を調整したりする節電努力は大切ですが、燃料費調整額や再エネ賦課金といった単価の上昇分をカバーするには限界があります

たとえば、単価が数円上がった場合、それを相殺するためには相当な我慢を強いられることになります。

根本的に支払額を抑えるためには、使用量を減らす努力よりも、基本料金や電力量料金単価そのものが安い電力会社へ切り替える方が、インパクトが大きく持続可能です。

根本的な解決には電力会社の切り替えが最も効果的

電力自由化により800社以上の事業者が参入しており、それぞれのライフスタイルに特化したプランを選ぶことで大幅な削減が可能です

日中はほとんど家にいない、ペットがいるため空調はつけっぱなしなど、生活スタイルは家庭によって異なります。

「基本料金0円」や「夜間がお得」など、自身の電気の使い方にマッチした新電力を選ぶことは、家計を守るための手段となります。

出典:資源エネルギー庁 登録小売電気事業者一覧

自身の生活スタイルにあった新電力を選ぶメリット

電力自由化により、各社が独自の料金プランを設けており、自分の生活スタイルや電気の使い方にあったプランを選ぶことで、同じ使用量でも毎月の請求額を抑えられる可能性があります。

たとえば、日中に在宅している家庭と、夜間に電気を多く使う家庭では、最適なプランは異なります。

ポイント還元や他サービスとのセット割引が充実しているプランを選べば、電気代以外の面でもメリットを得られます

節電のみでは限界を感じている場合、契約プランの見直しが根本的な対策の一つとなるでしょう。

失敗しない電力会社の選び方

初めて新電力会社への乗り換えを検討している場合、「何を基準に選べばよいかわからない」と悩んでしまう方も多いでしょう。

電力会社選びに失敗しないためにも、次のようなポイントを押さえて選んでみてください。

  1. 家族の人数や毎月の電気使用量にあわせて選ぶ
  2. 市場価格に左右されない「料金の安定性」で選ぶ
  3. 日中の家電を工夫して「電気代を安くできるか」で選ぶ

それぞれの詳細を解説します。

1. 家族の人数や毎月の電気使用量にあわせて選ぶ

電力会社を選ぶ際、まず確認したいのが自身の世帯の電気使用量です。

毎月の使用量(kWh)は請求書やマイページで確認でき、自宅の数値をもとにプランを比較すると選びやすくなります。

電力会社によっては、使用量が多い世帯ほど単価が下がりやすい料金設計もあるため、大家族ほど切り替えによる恩恵を受けやすい傾向があります

一方で、一人暮らしや使用量が少ない世帯であれば、基本料金が低めに設定されたプランや、最低限の契約アンペアで済むプランの方が割安になるケースもあるでしょう。

まずは直近3か月分の使用量を確認したうえで、各社の料金シミュレーターで比較してみるのがおすすめです。

2. 市場価格に左右されない「料金の安定性」で選ぶ

電力会社を選ぶ際に見落としがちなポイントが、料金の安定性です。

新電力の中には、電力市場の価格に連動して料金が変動する「市場連動型プラン」を採用しているところもあり、市場価格が高騰すると電気代が急激に上がるリスクがあります。

市場連動型にはメリットもありますが、安定を求める場合は固定単価型のプランであれば市場価格の影響を受けにくく、毎月の電気代をある程度見通しやすくなります

電気代を安定させたい家庭や、料金の変動に敏感な方は、固定単価型や燃料費調整額に上限が設けられたプランを選ぶのがおすすめです。

3. 日中の電気の使い方を工夫して「電気代を安くできるか」で選ぶ

先ほど市場連動型プランのリスクに触れましたが、電気を使う時間帯を工夫できる家庭にとっては、料金を大きく抑えられる可能性がある選択肢となります。

市場連動型プランは、電力需要が低い時間帯に単価が下がりやすい特徴があるため、洗濯や食洗機の使用を夜間や早朝にまとめるなど、生活スタイルを調整できる方には向いているプランです。

在宅勤務の方や、家族の生活リズムにあわせて電気の使用時間を柔軟にコントロールできるのであれば、固定単価型よりも割安になるケースもあります。

「いつ電気を使うか」を意識できるかどうかが、市場連動型プランを活かせるかどうかの分かれ目といえるでしょう。

4. ポイント還元や特典で選ぶ

電気代そのものの安さだけでなく、ポイント還元や各種特典を重視して電力会社を選ぶ方法もあります。

携帯電話や光回線とセットで契約することで料金が割引されるプランや、電気代の支払いに応じてポイントが貯まるプランなど、各社さまざまな特典を用意しています。

すでに特定の通信会社や経済圏のサービスを日常的に使っている場合、同じグループの電力会社に切り替えるだけでポイントが効率よく貯まり、実質的な負担を減らせる可能性もあるでしょう。

料金プランだけで差がつきにくいと感じる場合は、このような付加価値も含めて比較してみると、自身にあった電力会社を見つけやすくなるでしょう。

電気代を根本から見直すおすすめの新電力会社3選

電力会社の切り替えを検討する際、どこを選べばよいか迷う方も多いでしょう。

ここでは、料金の安定性や節約のしやすさ、ポイント還元などの観点から、とくにおすすめの新電力会社を3社紹介します。

  1. 毎月の料金の安定を目指すなら「オクトパスエナジー」
  2. 電気の使い方を工夫して大幅な節約を目指すなら「市場電力」
  3. お得なポイント還元を狙うなら「ドコモでんき」

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

1.毎月の料金の安定を目指すなら「オクトパスエナジー」

オクトパスエナジー
おすすめな方
  • 環境にやさしい電気を選びたい方
  • 電気料金をシンプルに見直したい方
  • オール電化や太陽光住宅の方
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オクトパスエナジーを
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※1人暮らし/30A 月間200kWh/大手電力(従量電灯B)と比較した場合の目安

オクトパスエナジーは、イギリスのエネルギー企業と東京ガスが設立した合弁会社で、ライフスタイルにあわせた複数のプランを用意しているのが特徴です。

標準プランとして、実質再生可能エネルギー100%の「グリーンオクトパス」、基本料金と燃料費調整額が無料の「シンプルオクトパス」などがあり、世帯人数や使用量に応じて選べます

出典:オクトパスエナジー

電力量料金の単価が安めに設定されているため、単純に切り替えるのみで電気代を抑えられる可能性があります。

料金プランの詳細は公式サイトのシミュレーターで確認できるため、まずは現在の電気代と比較してみるとよいでしょう。

2.電気の使い方を工夫して大幅な節約を目指すなら「市場電力」

市場電力
おすすめな方
  • 市場連動型を検討している方
  • 市場価格が安い時間帯に電気を使う方
  • 切り替え手続きが面倒な方

電気代シミュレーション

現在の電気料金
月額 約4,849 円
条件(例):Looopでんき スマートタイムONE(電灯)

市場電力に切り替えると…
年間の電気代:約1,360円お得!
5年間の電気代:約6,800円お得!
※消費税込み
※2024年4月時点
※再生可能エネルギー発電促進賦課金は含んでおりません

電気代を自分でコントロールできる!

市場電力は、市場連動型の料金プランを提供する新電力サービスです。

30分ごとに料金単価が変動しますが、「リスク」ではなく「チャンス」と捉えることで、電気代を劇的に安くできる可能性があります。

とくに太陽光発電の供給量が増える昼間などは、電源料金の計算に用いられるエリアプライス(市場価格)が最安値の0.01円/kWhになる場合があります

エリアプライスの最安値
参照元:市場電力

たとえば、洗濯機や食洗機を回したり、EVの充電をしたりといった家事を、「料金が安い時間帯」にシフト(ピークシフト)するのみで、大幅なコストダウンが見込めます。

このように、電気の使い方を少し工夫するのみで大幅な節約が狙える可能性がある節約術です。

どの程度の節約効果が見込めるかを詳しく知りたい方は、公式サイトの料金シミュレーションを試してみてください。

3.お得なポイント還元を狙うなら「ドコモでんき」

ドコモでんき
おすすめな方
  • dポイントを効率よく貯めたい方
  • ドコモ・dカードを利用している方
  • 環境に配慮した電気を選びたい方
\年間 約1,600円相当お得!(※)/
ドコモでんきを
チェックする
※1人暮らし/30A 月間200kWh/大手電力(従量電灯B)と比較した場合の目安

ドコモでんきは、電気料金の支払いでdポイントが貯まる仕組みが特徴の新電力サービスです。

プランは「Basic」と「Green」の2種類で、Basicは大手電力会社と同水準の料金でdポイントが最大2%還元、GreenはdカードGOLDなどを活用することで還元率がエリアに応じて最大20%まで上がります

出典:ドコモでんき

支払いをdカードに設定するとさらにポイント還元率がアップし、ドコモの携帯電話の対象プランとセットで契約するとスマホ料金の割引も受けられます。

すでにドコモ回線やdカードを日常的に使っている家庭であれば、電力会社を切り替えるのみで毎月のポイント還元効率を大きく高められる可能性があるでしょう。

電気代が倍になったときのよくある質問

最後に、電気代がいきなり高くなった際によく寄せられる疑問と回答をまとめました。

現状を正しく把握し、落ち着いて対処するための参考にしてみてください。

電気代がいきなり2万円を超えたのはなぜ?

電気代がいきなり2万円を超える場合、主な原因は燃料費調整額の高騰、冬場の暖房の過剰使用、あるいは契約している市場連動型プランの高騰が考えられます

総務省統計局の家計調査によると、冬場の電気代平均は一人暮らしで9,295円、2人以上の世帯で16,005円です。

2万円という金額は、使用量が極端に多いか料金単価が高騰している異常事態といえます。

まずは検針票で「燃料費調整額」や「再エネ賦課金」の項目を確認し、契約プランの見直しも視野に入れることをおすすめします。

参照元:家計調査 家計収支編 単身世帯 – e-Stat
参照元:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 – e-Stat

漏電しているかどうか簡単に調べる方法はある?

漏電の簡易的なチェック方法として、家中のブレーカー(アンペアブレーカー)を落とした状態で、スマートメーターを確認する方法があります

すべての電源を遮断しているにもかかわらず、メーターの数値が進んでいる、または円盤が回っている場合は漏電の可能性があります。

また、漏電遮断器が落ちている場合も漏電のサインです。

不安な場合は、すぐに管轄の電力会社や電気保安協会などへ連絡してみてください。

4人家族の1か月の電気代の平均はいくら?

総務省統計局の調査によると、4人家族の1か月の電気代平均額は13,928円とされています。

ただし、上記の金額はあくまで平均であり、居住地域や住宅の広さ、使用している家電の種類によって実際の電気代は異なります

オール電化の家庭や、エアコンを多く使う季節は平均を大きく上回るケースも珍しくありません。

現在の電気代が上記の金額を大幅に超えている場合は、使用量や契約プランを見直す余地があるといえるでしょう。

新電力へ切り替える際に工事費や解約金はかかる?

基本的に工事費はかかりません。

スマートメーターへの交換が必要な場合でも、工事費用は原則無料で、立ち会いも基本的に不要です。

また、現在の電力会社への解約連絡は、乗り換え先の電力会社が代行するため、自身で手続きする必要はありません。

解約金については、ほとんどの新電力では違約金の設定がなく、気軽に切り替えや解約ができるケースが多いです。

しかし、プランによっては契約期間内に解約すると費用が発生する場合もあるため、契約前に約款を確認しておきましょう。

一人暮らしで電気代が倍になったときの対処法は?

一人暮らしで電気代が急に倍になった場合、まず使用量と単価のどちらが増えているかを確認することが大切です。

使用量が増えている場合は、エアコンの設定温度の見直しや待機電力のカットが有効で、単価が上がっている場合は契約プランや電力会社の見直しが根本的な対策となります。

一人暮らしは使用量が少ない分、基本料金の安いプランや自分の生活リズムにあった料金体系を選ぶと、節約効果が出やすいといえるでしょう。

電気代が高い原因を調べる方法はある?

電気代が高い原因を調べるには、まず請求書やマイページで使用量と単価の両方を前月と比較するのが基本です。

使用量が増えていれば消費電力の増加が原因として考えられ、使用量が変わらないのに請求額のみ増えている場合は、燃料費調整額の値上がりや料金プランの単価変動が影響している可能性があります。

スマートメーターが設置されている場合は、電力会社のマイページから時間帯別の使用量を確認できるケースもあります。

どの時間帯に電力を多く消費しているかを把握できれば、原因の特定や節電対策にも役立てやすくなるでしょう。

政府からの電気代の補助金はある?

政府は電気代の負担を軽減するため、使用量に応じた値引き支援を期間限定で実施しています。

申請手続きは一切不要で、国が電力会社に補助金を交付し、各社が月々の料金から自動的に値引きする仕組みです。

2026年7月〜9月使用分においても、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」として支援が実施されることになりました

対象期間低圧(一般家庭)の値引き単価
2026年7月使用分3.5円/kWh
2026年8月使用分4.5円/kWh
2026年9月使用分3.5円/kWh

値引き額に毎月の使用量(kWh)をかけると、値引き額が計算できます。

たとえば、8月に300kWhの電気を使用した場合、補助額は1,350円です。

なお、2026年10月以降の支援の継続については、政府の今後の発表を待つ必要があります。

参照元:電気・ガス料金支援 – 資源エネルギー庁

まとめ:倍になった電気代は放置せず原因を解決できる電力会社を選ぼう

電気代高騰の背景には、冬場の暖房使用といった季節要因のみならず、燃料費調整額の上限撤廃や、再エネ賦課金の値上げといった構造的な問題が潜んでいます。

これらの外部要因による値上げは、こまめな節電だけではカバーしきれないのが現実です。

根本的に電気代を抑えるためには、自身のライフスタイルにあった料金プランを選び直すことが最も効果的な解決策となります。

なかでも「オクトパスエナジー」や「市場電力」、「ドコモでんき」は、割安な単価設定や特典があり家計の負担を大きく軽減できる可能性があります。

まずは、公式サイトで家庭の電気代がどれくらい安くなるか、シミュレーション感覚で料金を比較してみてください。

<参考>

市場電力

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