九州電力の従量電灯Bは、多くの家庭で利用されている標準的な電気料金プランです。
しかし、これから一人暮らしをはじめる際や家計を見直す中で、30A契約で十分なのか、従量電灯Cやスマートファミリープランと比べて本当にお得なのかと疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、従量電灯Bは一人暮らしや一般家庭に適したプランですが、使用量によってはほかの選択肢や新電力への切り替えでさらに安くなる可能性があります。
本記事では、従量電灯Bの料金の仕組みやほかのプランとの違い、世帯人数別の契約目安について解説します。
正しい知識を身につけることで、生活スタイルに合った最適なプラン選びが可能になりますので、ぜひ参考にしてください。
【基礎知識】九州電力「従量電灯B」とは?料金の仕組みと特徴

九州電力の従量電灯Bは、一般家庭で最も広く利用されている標準的な電気料金プランです。
ここでは、料金が決まる基本的な仕組みや、ほかのプランとの違いについて解説します。
従量電灯Bの仕組み:10Aから60Aまでの契約と基本料金
従量電灯Bは、契約電流(アンペア数)に応じて毎月の基本料金が決定される仕組みです。
このプランは、電気を使用する機器の量に合わせて10Aから60Aまでの範囲で契約を選べますが、一般的なファミリー世帯や家電製品を使用する一人暮らし世帯では、30A以上の契約が主流です。
契約アンペア数が大きくなるほど、一度に使える電気の量が増える一方で、固定費である基本料金も高くなる設定です。
【契約電流ごとの基本料金例(税込)】
- 30A:948.72円
- 40A:1,264.96円
- 50A:1,581.20円
- 60A:1,897.44円
九州電力の公式サイトによると、最も標準的な30A契約の基本料金は948.72円です。
また、九州電力独自の制度として、口座振替を利用することで毎月55円の割引が適用される点も特徴の一つといえるでしょう。
電力量料金の3段階設定:使えば使うほど単価が上がる理由
従量電灯Bの電力量料金は、電気を使えば使うほど単価が高くなる「3段階料金制度」を採用しています。
この仕組みは、省エネルギー推進の観点から設定されており、使用量が増えるにつれて1kWhあたりの単価が上昇します。
【電力量料金の単価(税込)】
- 第1段階(最初の120kWhまで):18.37円
- 第2段階(121kWhから300kWhまで):23.97円
- 第3段階(301kWh超過分):26.97円
第1段階は生活必需分として安価に設定されていますが、第3段階になると第1段階よりも1kWhあたり約8.6円高くなります。
多くの一般家庭では第2段階から第3段階の料金が適用されるため、この割高なゾーンの使用量をどう抑えるか、あるいは単価そのものをどう下げるかが、電気代節約の重要なポイントです。
従量電灯Aとの違い:スイッチ契約かブレーカー契約か
従量電灯Aと従量電灯Bの決定的な違いは、契約の対象となる電気の使用規模と契約方式にあります。
従量電灯Aは、最大需要容量が6kVA未満で、かつ照明器具などの電気使用量が極めて少ないケースを想定したプランです。
【従量電灯Aの特徴】
- 主な対象はアパートの共用灯や看板などの小規模需要
- 使用する機器の総容量に基づく契約
これに対し、従量電灯Bはアンペアブレーカーやスマートメーターによる契約電流に基づいています。
冷蔵庫やテレビ、洗濯機といった一般的な家電製品を使用する家庭生活であれば、一人暮らしであっても従量電灯Bを選択することになります。
一般家庭において従量電灯Aが選択肢に入ることは基本的にありません。
【比較】従量電灯BとC・スマートファミリープランの違い

従量電灯B以外にも、状況によっては適したプランが存在します。
ここでは、よく比較される従量電灯Cおよびスマートファミリープランとの違いと、選び方の基準について解説します。
従量電灯Cとの比較:6kVA(60A相当)以上を使う店舗・事務所向け
従量電灯Cは、契約容量が6kVA(60アンペア相当)以上50kVA未満となる、電気使用量が多い需要家に適用されるプランです。
主な対象は、大型の業務用冷蔵庫を使用する店舗や事務所、あるいは二世帯住宅などで、従量電灯Bの最大契約である60Aでは容量が足りない場合が該当します。
従量電灯BとCでは、基本料金の決定方式が異なります。
【基本料金決定方式の違い】
- 従量電灯B:10Aあたり316.24円(アンペア制)
- 従量電灯C:1kVAあたり316.24円(実量制など)
計算の単位は異なりますが、実は単価設定の整合性は取れています。
また、電力量料金の単価(18.37円〜26.97円)についても従量電灯Bと全く同じ設定です。
そのため、一般家庭でブレーカーが落ちる頻度が高く、60Aでも足りないという場合にのみ、従量電灯Cへの変更を検討することになります。
スマートファミリープランとの比較:2年契約割引の有無
スマートファミリープランは、従量電灯Bをベースにしつつ、長期契約による割引などの特典を加えた家庭向けプランです。
基本的な料金単価は従量電灯Bと同等ですが、条件を満たすことでメリットを受けられます。
【スマートファミリープランの特徴】
- 2年契約割引(年額割引)が適用可能
- 紙の検針票が発行されずWeb明細が基本
「今後も長く九州電力を使い続ける」と決めている場合は、割引がある分スマートファミリープランの方が有利になる可能性があります。
一方で、2年契約には途中解約時の違約金リスクが伴う場合や、紙の検針票が有料になるといった条件も存在します。
将来的に新電力への乗り換えやライフスタイルの変化を考えているのであれば、契約期間の縛りがない従量電灯Bの方が柔軟性は高いといえるでしょう。
【目安】一人暮らし・二人暮らしのアンペア数と料金シミュレーション

適正な契約アンペア数を選ぶことは、快適な生活と節約の両立に不可欠です。
ここでは、世帯人数別のアンペア数の目安と、実際の請求額に含まれる費用の内訳について解説します。
一人暮らしの目安:30Aで十分?基本料金948円+使用量
初めての一人暮らしであれば、契約アンペア数は「30A」を選ぶのが一般的です。
30Aの基本料金は月額948.72円(税込)です。
この容量があれば、エアコンを使用しながら電子レンジで食品を温めるといった、日常的な同時使用にも概ね対応できます。
極端な節約を目指して20A(基本料金632.48円)に下げることも可能ですが、ドライヤーとエアコンを併用しただけでブレーカーが落ちるリスクが高まります。
数百円の節約のために生活の快適性を損なう可能性が高いため、基本的には30Aをおすすめします。
一人暮らしの平均的な電気使用量を200kWh前後と仮定した場合、基本料金と電力量料金をあわせた請求額の目安は、季節にもよりますが約6,000円から7,000円程度となります。
二人暮らし・ファミリーの目安:40A〜60Aの選び方
二人以上の世帯や、子どものいるファミリー世帯では、電気の同時使用量が増えるため、より大きなアンペア数が必要になります。
世帯人数ごとの推奨アンペア数は次の通りです。
【世帯人数別推奨アンペア】
- 二人暮らし:40A(基本料金 1,264.96円)
- ファミリー世帯:50A(基本料金 1,581.20円)〜60A(基本料金 1,897.44円)
とくに冬場の夕食時などは、暖房、IHクッキングヒーター、ドライヤーなどが同時に稼働しやすいため、余裕を持った契約にしておくと安心です。
もし60Aでもブレーカーが落ちるようであれば、従量電灯Cへの変更が必要になりますが、その前に家電の使い方を見直したり、基本料金が安い新電力へ切り替えたりすることで、コストの増加を抑える工夫を考えるとよいでしょう。
燃料費調整額・再エネ賦課金を含めた「支払い総額」の正体
電気代の請求額を見て「シミュレーションよりも高い」と感じることがありますが、その主な原因は基本料金と電力量料金以外に加算される調整額です。
実際の電気代には、次の2つの費用が必ず上乗せされます。
【加算される調整額】
- 燃料費等調整額:原油価格などの変動に応じて毎月変わる
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金:全国一律の単価で加算される
九州電力の公式サイトに掲載されている計算例でも、250kWh使用時に再エネ賦課金が995円加算されており、これは30Aの基本料金(948円)をも上回る金額です。
ただし、2026年1月から3月にかけて実施される政府の電気・ガス料金支援による値引きは、これらの調整額から差し引かれる形で適用されるため、この期間は請求額の負担が軽減されます。
【検証】九州電力よりも安くなる?新電力への切り替え効果

従量電灯Bのまま使い続けるよりも、新電力へ切り替えることで電気代を安くできる可能性があります。
ここでは、従量電灯Bの料金構造の課題と、新電力による具体的な削減効果について検証します。
従量電灯Bの料金設定は「割高」になりやすい?
九州電力の従量電灯Bは信頼性の高いプランですが、電気を多く使う家庭にとっては割高になりやすい構造をしています。
その最大の理由は、使用量が増えるほど単価が高くなる「3段階料金制度」の第3段階(26.97円/kWh)にあります。
ファミリー世帯やペットを飼っていてエアコンを常時使用する家庭では、この最も高い単価での支払比率が増えてしまいます。
対して、多くの新電力会社では、この従量料金を一律で安く設定したり、基本料金自体を割安にしたりするプランを提供しています。
新電力に切り替えても、使用する送配電網は九州電力のものをそのまま利用するため、電気の品質や停電のリスクは全く変わりません。
品質が変わらず料金だけが下がるのであれば、切り替えは合理的な選択肢といえます。
【独自試算】世帯人数別の年間削減額シミュレーション
実際に新電力サービスの一つである「九州お得電力」に切り替えた場合、九州電力の従量電灯Bと比較してどれくらい安くなるのかを試算しました。
お得電力は、基本料金と電力量料金の単価を、従量電灯Bに対して一律で安く設定しています。
【年間削減額の目安(九州電力エリア)】
- 1人世帯(30A・200kWh):年間約1,825円削減
- 2〜3人世帯(40A・350kWh):年間約3,289円削減
- 4〜6人世帯(50A・600kWh):年間約5,832円削減
上記はあくまで試算ですが、使用量が多い家庭ほど削減額が大きくなる傾向があります。
基本料金と電力量料金の両方が約3%安くなるというシンプルな仕組みのため、電気を使わない月も使う月も、安定してメリットを享受できるのが特徴です。
政府支援との「二重取り」でさらにお得に
2026年1月から実施される政府の電気・ガス料金支援策は、九州電力だけでなく、新電力の契約者にも等しく適用されます。
つまり、新電力への切り替えによってベースの電気料金を下げつつ、さらに国の支援による値引きも受けられるという「二重取り」が可能です。
【支援による値引き単価(低圧)】
- 2026年1月・2月使用分:4.5円/kWh
- 2026年3月使用分:1.5円/kWh
この支援を受けるために特別な申請は不要で、毎月の請求額から自動的に値引きされます。
基本料金などの固定費を新電力で削減しておけば、支援終了後も継続して節約効果が続くため、今のうちに切り替えておくメリットは大きいといえます。
九州エリアなら「九州お得電力」がおすすめな理由
九州電力エリアで従量電灯Bからの切り替えを検討するのであれば、「九州お得電力」が有力な選択肢となります。
その理由は、料金の安さだけでなく、手続きの手軽さや企業の信頼性にもあります。
基本料金も電力量料金も一律でお得になる仕組み
九州お得電力の最大の特徴は、料金体系が非常にシンプルで分かりやすい点です。
九州電力の従量電灯Bと比較して、基本料金とすべての段階の電力量料金単価が、一律でお得になるように設定されています。
「夜間だけ安い」や「セット契約が必要」といった複雑な条件がないため、ライフスタイルを変えることなく、誰でも切り替えるだけで電気代を安くできる可能性が高いでしょう。
申し込みはWebで完結!解約手続きも不要
電力会社の切り替えと聞くと面倒なイメージがありますが、九州お得電力の申し込みは非常に簡単です。
手元に現在契約している電力会社の検針票(お客様番号や供給地点特定番号がわかるもの)があれば、Web上のフォームから約5分程度で申し込みが完了します。
現在契約中の九州電力への解約連絡は、お得電力側が代行しておこなうため、利用者自身で解約手続きをする必要はありません。
また、切り替えに伴う初期費用や工事費用もかからないため、リスクなく手軽にはじめられます。
創業40年の実績と信頼のサポート体制
新電力を選ぶ際に気になるのが、「会社が倒産して電気が止まらないか」という不安です。
九州お得電力を運営する株式会社Qvouは、創業40年の歴史を持つ企業であり、累計販売本数1億本を突破した「のむシリカ」の販売元としても知られています。
新電力事業だけでなく多角的な事業展開をおこなっており、安定した経営基盤を保有しています。
万が一の場合でも、地域電力会社による最終保障供給などのセーフティネットがあるため、電気が突然使えなくなる心配はありません。
実績ある企業が運営しているという点は、長く利用する上で大きな安心材料となります。
【手続き】申し込み・変更・引越しの手順

電気の契約に関する手続きは、タイミングや方法を知っておくことでスムーズに進められます。
ここでは、アンペア変更や引越し時の手続きについて解説します。
アンペア変更やプラン変更の方法
ブレーカーが落ちやすいため契約容量を増やしたい、あるいは基本料金を節約したいといった場合、アンペア変更の手続きが必要です。
九州電力で契約中の場合は、コールセンターを通じて変更を申し込めます。
お得電力などの新電力に切り替えたあとでも、基本的にはアンペア変更に対応しています。
【アンペア変更のポイント】
- 頻繁に落ちる場合は1段階上げる(例:30A→40A)
- 節約のために下げる場合は下げすぎに注意
- 変更は原則として年に1回などの制限がある場合がある
基本料金を下げようとしてアンペアを減らしすぎると、生活に支障が出るため慎重に判断しましょう。
引越しに伴う新規契約・解約の流れ
引越し先で電気を使うためには、事前の手続きが必須です。
とくに3月から4月の引越しシーズンは窓口が混み合うため、余裕を持って行動することが大切です。
【引越し手続きのステップ】
- 入居日の1週間前までを目安にWebで申し込む
- 旧居の電気の停止(解約)と新居の開始(新規契約)を同時に手続きする
九州電力エリア内での引越しであれば、停止と開始をまとめて申し込めるケースが多いですが、新電力への切り替えを伴う場合は、それぞれの会社へ連絡が必要になることもあります。
入居当日に電気が使えないという事態を避けるため、早めのWeb手続きをおすすめします。
九州電力の従量電灯Bに関するよくある質問

最後に、従量電灯Bに関してよく寄せられる疑問について回答します。
Q. 夜間に電気を使うと安くなりますか?
従量電灯Bでは夜間に電気を使用しても安くなりません。
従量電灯Bは24時間を通して同一の料金単価(使用量に応じた段階別)が適用されるため、時間帯による料金変動はありません。
夜間の電気代を安くしたい場合は「電化でナイト・セレクト」などの時間帯別料金プランを選ぶ必要がありますが、これらのプランは昼間の単価が割高に設定されているため注意が必要です。
日中も家にいることが多い場合や、時間帯を気にせず電気を使いたい場合は、一律で単価が安い「お得電力」のようなプランの方が、反対に電気代が高くなるリスクを避けられます。
Q. 口座振替割引(55円)は新電力にもありますか?
九州電力独自の「口座振替割引(月額55円)」は、多くの新電力サービスには導入されていません。
これだけを聞くと損をするように感じるかもしれませんが、新電力に切り替えることによる基本料金や電力量料金の削減効果は、月額55円を大きく上回るケースがほとんどです。
たとえば、九州お得電力への切り替えで月額数百円以上の削減が見込める場合、55円の割引がなくなったとしても、トータルの支払い額では新電力の方が安くなります。
Q. 料金が急に高くなった原因は?
電気代が急激に上がった場合、いくつかの原因が考えられます。
主な要因は次の通りです。
【電気代高騰の主な原因】
- 季節的な使用量の増加(とくに冬場の暖房)
- 燃料費調整額の高騰
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ
とくに冬場は、暖房器具の使用で電気消費量が増えます。料金単価が高い第3段階に突入すると、請求額増加の大きな要因になります。
使用量を減らすのが難しい場合は、料金単価そのものが安い電力会社への切り替えを検討することが、最も根本的な対策となります。
まとめ

本記事では、九州電力の従量電灯Bの特徴や料金体系、従量電灯Cやスマートファミリープランとの違いについて解説しました。
従量電灯Bは使用量に応じて単価が上がる3段階料金制を採用しており、一人暮らしの30A契約からファミリー世帯まで幅広く対応しています。
しかし、電気を多く使う家庭では割高になりやすいため、基本料金や従量料金が一律で安い新電力への切り替えが有効な節約手段となります。
- 従量電灯Bは一般家庭向けの標準プラン
- 60Aを超える場合は従量電灯C、長期契約ならスマートファミリープラン
- コスト削減を重視するなら新電力の検討がおすすめ
自身の生活スタイルや電気使用量に合わせ、最適な電力プランを選択することが家計の負担軽減につながります。
まずは家庭の電気代がどれだけ安くなるか、チェックしてみましょう。





